東京板橋で、目がまん丸くなるほど美味しいホットケーキが食べられることをご存知でしょうか。
ぼくはここに行く直前まで知らなかった。
「ピノキオ」といういかにも昭和ネーミングが気になり、ちょっとネットで検索してみるとホットケーキの画像が目に留まったのだ。
同時にここはホットケーキの人気店ということで相当に知られた存在であることがわかった。
下板橋駅を降りて10分ちょっと歩いた。完全な住宅地だな。
途中、こんな看板を見かける。
これは街中で以前よく見た「ここで電話かけられるよ」という看板で、いまでは希少となった。
そうこうしていると目的地周辺。
・・・というか、このマンション、グッドデザイン。
早速入店!
え・・・。「本日は終了しました」?????
念のためドア開けて店主登場を待ちます。
客席を見るとお客は一組まだ食事中。
職人、仕事人の雰囲気満点のマスターが「今日はもう終わったよ」と一言。
ガーン。
ガーンとしていると「どこから来たの?」
「札幌から喫茶ツアーに来ています」
「いいよ、どうぞ」
・・・・・・なんて優しい。ほんとに嬉しい。
ホットケーキとついに面会。
まず、形が美しい。分厚いのが二段重ね。
マスター曰く「実は昔から作っているわけじゃないんですけど、いまでは評判になって、週末は行列になります。駅からも遠いこんな住宅街なのに遠方からも来てくれるの」
表面がカリッとしてて中はふんわり。この厚さが、黄金比のようにとてもバランスがよく、絵になっている。
「手作りのホットケーキでこの厚さはうちしか作れないですよ。
何年もかかつて研究して、形が崩れないように出来たんです」
最初店に入ったときは、寡黙なマスターかなって思ったけど、いろいろ話してくれた。
すごいセレブの黒塗りの車が止まってホットケーキを食べにくることもあるそう。
いやはや、人生でほんとに一番旨いホットケーキだった。国宝。