濃昼のニシン番屋(旧木村家住宅)
北海道石狩市浜益区濃昼1−1
濃昼(ごきびる)という、とても小さな海沿いの集落。
ここは「雄冬(おふゆ)」と同様に、特に冬季は"陸の孤島"のような場所で、「濃昼山道」という山道が通じているくらいで大変なへき地だった。その名も「陰の陰」。
なのに豪華なニシン番屋がある。大豪邸だ。
これは築120年以上の旧木村家。
和洋折衷の大変貴重な建造物であるが、現在は市町村の保護には至らず札幌のボランティアの方が保存に向けた強い意志のもと、個人で地道にメンテナンスしている。
ここは以前レストランだったことは覚えている。
屋根にちっさな煙の排気兼明かりとり。部屋からの様子はあとで。
当時の木村家の凄まじい財力を伺うことが出来る作品。
一般的なニシン番屋は「日本家屋」つて雰囲気だけどここはまるで迎賓館だ。
現在は第三日曜日に札幌からボランティア&メンテナンスの方が
来て公開してくれている。この時はたまたまその日でラッキーだった。
軒の下にも注目。壁面がそのまま屋根まで続いている特殊な構造。
中に入ると脱力系の案内板が。
さらに玄関マットがキュートすぎる。
『あぱちょぴちょぱちょ』・・・。これ欲しい。
メノウが採れるんだね。
天井もまるで料亭のよう。
床にも注目。
お便所。昔のものなので男子は足載せもある。
流し台。
なぜかアンモナイトプレゼントコーナーがあり、「全部どうぞ」と言われましたが、小ぶりなやつをいくつかゲット。
番屋の屋根
囲炉裏の部分
神棚、立派。
明かり窓。
これは天窓の方。
壁の一内部があらわになっていた。
日本の土壁はこのように木舞や藁で強度を増している。
濃昼山道についての説明もあった。
明治32年(1899)の明治32年中央新聞明治32年が見つかったとのこと。
10月10日って書いてあった。
最後に。
冒頭で書いたとおりこの施設は個人ボランティアの力で維持されている。
館内にはカンパ箱があるのでぜひ協力を。