カフェ モンク
広島県広島市中区三川町8-29
広島空港に着陸して、ホテルに荷物を預け、外をブラブラしていると
広島の飲み屋街近くにこんな長屋建築があった。

こういう建物は好きなので気にしながら歩いていると、バーのような喫茶のような店が目に留まった。


Monk?

このとき、「雰囲気良いけど、もしかしたら最近のお洒落カフェなのかもしれない」と思って入店をためらったのだ。ためらったことをあとで後悔した。そんな自分の眼力の無さというか、ステレオタイプの思い込みというか、がっかりした。
だって、こんな本格的な喫茶店にはそうそう出会えないから。
もし入店をためらったまま通り過ぎたていら、自分の珈琲経験値はいまより確実に低かっただろう。

あちこちしゃれている

バッハとコーヒー? コーヒー・カンタータのことだろうか。
きっと意味があるのだろう。

先客は無し。
奥ではきちっとスーツを着用した私より年上のマスターが仕事をしていた。

とても良い雰囲気。とても、落ち着く。


衝撃のコーヒー。
メニューは選びきれないほどあり、マスターにおすすめをお願いした。
たしかBunee Dane Xaa'oっていうもの。
このようなコーヒーは熊本のアロー以来で、ぼくが今まで飲んだ旨いコーヒー
の上位5杯に入る。

お客はほかにいなかったのでしばらくマスターとお話ができた。
マスターが書いたコーヒーに関する論文をお借りし、背中をまるめて読んでいるとあとで一式をくださった。
「ジャパンロースト」という表現で綴られた文章は、例えれば『考珈学』ともいえるレベルのもの。
気温などの成長背景、地域の文化的背景など、珈琲豆の複雑な成り立ちにまで配慮し
、コーヒー豆が「なりたい」と思うコーヒーを淹れているのだ。

ここでいったんドアを開け外で数分空気を吸った。
店先の植物の葉っぱに一粒の水滴。
マスターはたとえばこういう細かなことに気が付いて珈琲を淹れることができる人だろうと思う。




素敵な古い写真があった。
「ここから先にはいっては行けないよ」等、マスターの言葉をきちんと理解する猫ちゃんだったという。
後ろ姿か、こっちを向いている写真なのかは書かないのでマスターに聞いてください。


マスターおすすめで別なものを淹れてもらった。
