ソニーのCF-1760は私にとって最初のラジカセで、記念碑的存在。
あれは忘れもしない昭和51年(1976年)、オヤジが突然買って帰宅してきた。
自分はそのとき、フラッシャー自転車やスーパーカーに夢中だったから、とくに強い関心がなかったと思うが、オヤジのこの言葉でタイヘンに最先端な電気製品が我が家に来たと感じた。
そんときの言葉、「○○(←私の名前)、これはテープレコーダーとラジオが一体化した凄いやつだ」。しかも価格は定価36,800円。今で言うと10万円近い。
我が家にはAIWA製のテープレコーダーがあったが、ラジオは内蔵されていなかった。
今度はなんと、テレコとラジオが合体したのか。これはすげー。
ところがさらにすごい機能があり、オヤジはそれを求めて買ってきたんだ。
それは、『短波放送が聞ける』こと。
競馬や株式の放送を聴けると説明されても短波って一体何なのかわからなかったが、普通のラジオでは聞けないものが聞けるということは理解できた。
宇宙の交信のようなモノをキャッチできるのか?
(↑ 当時UFOブームが起きていて、10人ほどで手をつなぎ、皆でベントラベントラと唱えてUFOを呼ぶというのが流行っていた)
短波を聴くにはラジカセの背面に別売の『NSBクリスタル』を買って挿入しなければいけないということで、これもちゃんと買ってきてあった。
もうひとつ面白そうな機能があった。マイクをつなげて歌えるらしい(つまりマイク端子とマイクフェーダー)。
でも親はこの機能は興味なかったらしく、ずっと使われなかった。
そしてめでたく、生まれて初めて短波放送というものを聴いてみた。
つまらない。
ところが、この短波。
数年後にBCLという海外放送受信がブームとなり、私はこのラジカセはまさにBCL機種ということに気が付き、しばらくはとても役に立った。
ナショナルのクーガー2200を新聞配達で買うまでは。
このように記念碑的なCF-1760。
ひさしぶり徹底的に綺麗にメンテした。
本体上部はアルミ金属が貼ってあって、なかなか美しいラジカセだ。
でもこの金属がだんだん剥がれて浮いて来るから、ときどき接着剤で固定しなきゃいけない。
伸縮アンテナの先端が無くなっていたので、いつか交換してやりたいな。
ソニーのこの時期のテープ操作ボタンが大好き。
色遣いや表示ががとてもわかりやすく、押しやすいんだ。
黄色いボタンを押してるときだけアンバーなライトが灯る
内部にはホコリもそうとうたまっていたがすべて除去。
お前、まだまだ現役だぜ。