喫茶軽食
ミカド(味香音)
札幌市東区北21条東8丁目
ぼくが街はずれの喫茶店ミカドの前に引っ越して来たのは1992年のことだった。
オレンジ色のテントが目をひく喫茶店ですが、ミカドという名前はススキノではやっているキャバレーと同じなので不思議な感じがしました。
喫茶店に入ってみると、塚本やすこさんというママさんが、いまは亡きご主人と1970年(昭和45年)に始めた、逆Rの窓が可愛い小さな店でした。
この店には後で写真にもある安くて旨くて可愛い人気の定食セットがありますが、
ママさんは野菜を着るトントンという音を46年間カウンター奥で響かせてきました。おいしいコーヒーを淹れ続けてきました。
そのママさんも85歳(私の母と同じ年)、常連もいてまだまだやっていけるのに、地権者の方がここにマンションを建てるため、喫茶ミカドと隣接の建物は取り壊すことが決定。
そんなわけで、今日は最終営業日となる2016年7月15日です。
朝から涙目でモーニングをいただき、いったん店を出たけど夕方また戻ってきて閉店を見届けました。
いつもの店が無くなるのはもちろん悲しいです。
でも、ママさんがやけに未練なく、サバサバとしているので、とても爽やかで、むしろすがすがしい雰囲気の幕引きでした。
ママさん今日までミカドを守ってくれて本当にありがとうございます。
新しい家にはたまに遊びに行くね。
マンションが建つのでこの景色も見れなくなります。
当時の建物はほんとうに素敵だなぁ
下がアールの可愛い窓。いつもの店なんだけど…今日でおしまいだ。
この路上看板も廃棄されます
泪のような形のお塩入れ。
これいただけることになってたんですが、ママさん忘れて他の常連さんとこにいきました。
足のついたカレンダーは新しいママさんちに引っ越します。
いつもの。うさぎリンゴはここでしか出してくれないような気がします。
天井までこんなに素敵
今日もソーラーで揺れるみんな。
ひとつは動きがぎこちない。閉店ってこと知ってるのかな?
ご自由にお持ち帰りくださいコーナー。
いまでは珍しい?金魚鉢
カウンター下から新聞紙がたくさんでてきたんだけど・・・・見てビックリ!!
昭和29年ですよ!
ミカド開店(昭和45年)前の新聞紙がなぜ・・・?
きっとたぶん亡くなったご主人が仕込んでましたね。
ママさんの水道大学修了証書
路上看板がいつもの場所から移動している
閉店。
これは4年前、2012年に母と尋ねたとき。
母も家族もまだ癌に気づいていない頃だった?と思います。
母は「人にご飯を作ってもらっておいしい。あんなお婆ちゃんにご飯を作ってもらって嬉しい。」と非常に喜んでおりました。
母とママさんは実は同い年なのですが(笑)。
そしてこの年末に、喫茶声が閉店し、札幌の喫茶ファンたちに衝撃が走りました。
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