COFFEE & MUSIC
ウィーン、閉店の日。
北海道札幌市中央区南2条西7丁目






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当日は地下の店にもかかわらず地上から下に向かう階段は行列となり、
35席ほどの店内に80人近くが入る。
座席かない人には入場に100円、簡易カップでのコーヒーに100円という
特別な形式で対応し全員が入店できた。
店内には通路もカウンターも巨大スピーカーのまん前にも、隙間なく
人がうまっている。


ついにベートーベンの第九がかかった。
閉店を決めたときから、最後にかける曲として位置付けていた作品だ。
横山マスターは一番後方の椅子に座り、ずっとずっとずっと、下を向いて聴いている。ほんとうにじっと、聴いている。お客も目を閉じて聴いている。


そして午後5時、長い演奏が終わった。
その途端、店内に一斉の大拍手がコンサートホールのように、響く。
これは指揮者ともいえる横山さんへの拍手だ。
多くの人が泣いている。


やがて横山さんは支えられながら立ち上がり、第九の音量とは対照的に小さな声で
大勢の客にこう話された。


「来て頂いてほんとに嬉しいです。座席も少なくて申し訳なかったんですが聴いていただいて嬉しいと思っております。残念ですが今日をもって閉店とさせていただきます。どうも、今日までありがとうございました。」





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閉店後も店前で思い出を語ったり写真撮ったりただ眺めてたり、人はしばらく立ち尽くしていた自分もそのひとりだ。
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閉店後  2018.3
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そして次世代へ。

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