純喫茶 わらび
札幌市中央区南2条西13丁目
<外観等は昨日の記事を参照してください>
昨年、この喫茶を知人に思い出させてもらい久々に訪ねたが、それ以来はっきり言って札幌最高のコアな純喫茶と感じながら通っている。
狸小路商店街の名曲喫茶「ウィーン」やジャズ喫茶「ジャマイカ」のような音楽的特徴はなく、北海道庁横の「オリンピア」のような華麗さはなく、すすきののサンローゼのような壮大さもない。電車通りの「声」のような強い個性もないし、「パイン館」のようなコーヒーバリエーションもない。
ないのだが、でも、純喫茶のワビサビがぎゅっと詰まっているのが「わらび」ではないかと思う。いわばコアな喫茶ファンにはたまらない、ここならではの風情がある。
もし全国の喫茶好き(カフェではなく)の人の何人かがこのブログを見ているとするのなら、サッポロに来る際には「わらび」を最もプライオリティ高く旅行計画をたてて欲しいと思う。
昨日は、また「わらび」に行った。
店主の谷口さんと話したくなったのだ。
「仕事ですから」とワイシャツとネクタイ姿で立ち経ち続けるマスターは今年で「77歳になります」と枯れた声で話してくれた。
学校を出て狸小路の陶器屋に住み込みで働いていた頃、喫茶店で働くワイシャツ姿の人がバーテンダーのようにきりりとして格好良かったのがきっかかけで喫茶店という仕事に興味を持った。1967年、約半年で店を止めてしまった喫茶店の物件を紹介され、購入。
たった半年しか使っていない店のためピカピカだったという。
ここまで話してなぜか「給湯器」を指差す。
「開店してからこれで三代目。」とのこと。
そしてカウンター椅子の白いカバーをみつめ、「もうこういうのは売ってないです」と愛でていた。おもむろにカバーを外し、赤い椅子を見せてくれる。
金物の装飾パーテーションも照明器具にも、カウンター上部の修理した天井にも同じように愛情をたっぷり抱いている素敵な人だ。
昔話を伺っていると、そうだマッチがあったはずと奥の部屋から探してきてくれた。
まだまだ、店を続けて欲しいと心底願う。明日も、朝7時には開店する。












このカナモノ類も店主のお気に入りだった


カウンター椅子の白いカバーを自らはずして赤い姿を見せてくれた





