1977年火山遺構公園 三恵病院跡









ここは北海道、洞爺湖畔。
眺望の良い「洞爺湖園地」から少し山側をのぼると・・・

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火山の噴火で倒壊した病院が残っています。

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有珠山は1977年(昭和52年)8月7日に大きく噴火します。


火山活動は1982年まで活発となり、マグマの上昇に伴う地殻変動で倒壊した病院施設とその周辺が現在はジオパーク(公園)として整備されています。
整備、というか、駐車場はありますが当時の倒壊した建物をそのまま保存しているという状態で、非常に生々しく、廃墟を眺めるという公園。


この公園にある三恵病院は、地殻変動の影響を受けて地盤が3カ月ほどを要して湖岸側へ25m移動し、徐々に倒壊しています。


病院の現役時の写真が建物前の看板にありました。
立派な病院ですよね ↓

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基礎から屋根まで草木に覆われ、自然に回帰していく途中。
やはり自然は最強。



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1977年、噴火の予告ともいえる前兆地震からわずか32時間後の8月7日朝に噴火します。
噴火のときはここに230人が入院中。
しかし、病院長はすでに壮瞥町長と避難所を調整・手配しており、避難所となる閉校した仲洞爺小学校まで職員と患者が徒歩で緊急避難を開始したため人的被害はなかったということです。
このとっさの判断と素早い行動はとてつもない功労ですよね。



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建物内には入れません。
しかし見学コースを右側にまわりこめば、入口が開いており、建物内を貫通する通路が圧巻なのでぜひ見ておいてください。


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うーんなかなかの異世界ぶり!
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各地の『炭鉱遺構』もそうですが、ここも歴史を保存する貴重な施設となっています。
観光資源にもなるのですが、ここのようにあまり手を加えずありのままを保存してほしいと思います。