藤川菓子店



藤川菓子店が静かに幕を下ろした。


店のホームページと思われる場所には、こんな挨拶が添えられている。


「本当かどうか分かりませんが、ここだけの話、札幌最古の駄菓子屋さんと言われていました。
北海道最大の歓楽街・すすきのの中心に店を構える藤川菓子店は、令和8年(2026年)1月31日午後7時ごろをもちまして閉店させていただきました。
大正7年(1918年)の創業から長年のご愛顧、誠にありがとうございました。」


創業108年。
大正の街並みを知る店が、令和の終わりにそっと姿を消した。

常連客の多くは、すすきの市場ビルの地下(通称ススキノ0番地)に店を構える飲み屋や、近隣のバー、スナックの人たちだった。
意外に思われるかもしれないが、ススキノではお菓子がよく売れる。
ぼく自身も昭和58年(1983年)から数年間、かつて存在したヨーク松坂屋(現在の COCONO SUSUKINO)の加工食品売り場で、時給400円のアルバイトをしていた。
登山や旅行の資金を貯めるためだ。

仕事は、地下倉庫から乾物や菓子を売り場へ補充し、値札を付けること。
夜になると、ススキノのあちこちのスナックから電話注文が入り、台車に山ほどのお菓子を積んで繁華街をゴロゴロと運んで歩いた。
十代のぼくにはスナックの世界はまるで異国のようだったが、若かったせいか、それともいつもゴツイ登山靴を履いていたせいか、店のお姉さんたちには妙に可愛がられたものだ。


そんな思い出の風景の片隅に、藤川菓子店はいつもあった。

超老舗の駄菓子屋が、とうとう本当に閉店してしまった。

多くの人に愛された店だけに、先月はテレビやネットでも閉店のニュースが相次いだ。

長い年月、街の灯りのひとつであり続けたことに、「お疲れさまでした」と伝えたい。




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ピンボケ

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自宅で食べました

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