喫茶 伴天連
広島県東広島市西条町下三永730-289
【注意事項】
はく製とかホネとか幽霊とか死体とか苦手な人へ
失神するかもしれないのでこの記事は絶対見ないでください。
東広島駅は新幹線の駅である。
とても珍しいことに新幹線に乗ったんだ。
北海道の私は新幹線の生活文化がなく、こいつに乗るのはけっこう特別なこと。
はっきりいって緊張する。
ただ今回はワケあって新幹線を選ぶしかなかった。
それは以前も訪問を試みた「伴天連」という喫茶に行くため。
たぶんあの喫茶に行くのは車が普通なんだろうけど、喫茶ツアー中なので電車しかない。
「伴天連」は、東広島駅が最寄りとなるが、この駅は普通電車は停まらないのに新幹線は停まるという不思議なところだ。
東広島下車。広島→東広島はたった1駅、10分くらい。

繁華街などは見えないホームからの風景

ホームには『Danger!』のシール。
これはこの街に伴天連があるからだろうか・・・。

着いた。 あああ 素晴らしい。

ばてれん。宣教師とか、その手の意味だっけ。


三途の川を渡ろうか。

シシオドシがいくつかある。
肉塊のようなホネのようなものから水がちょろちょろ落ちていく。

同時にいくつかのシシオドシの「カーーン」が鳴り響く。
この雰囲気最高にやばい。

この看板ひとつでも、そうとうなセンスを感じる





ここ右に行くとついに・・・

蜘蛛の巣まで演出のような。いや、本物。



普通に通路をあるけば絶対にぶつかるように大きな鈴がぶらさげてある


マニ車か・・・
怪しい井戸のようなものもある

頭上を見上げると・・・こんにちは・・・

首吊り用のようなロープをひき、銅鑼(どら)をグォーンと鳴らそう


ここは開くのだろうか

ここまでのアプローチですでに十分楽しんじゃってますが、
なにはともあれ店内へ入ろう。

なんのホネだろ

後半の前に、動画も少し撮ったんで見て。
↓
YouTube
さて、店内へ・・・
まず、すっごく暗いな
さらに、床がふにゃふにゃだ
そしてなんだかぶっとい毛のかたまりが顔にへばりつく。
でもそこを過ぎたら「はいいらっしゃい~」となります。

店内には数え切れないほどのモノが置いてある。
でもどうみても雑貨レベルじゃない本物感が漂っている。

店内は暗い。
ぼくのボロカメ(ボロのデジカメ)じゃうまく撮れないや。
でも、色とりどりの光が美しい。


あちこちに頭部がある。

カウンターにすわり挨拶すると、マスターが「あの、この店のホネやはく製など、ほぼほぼ本物ですよ」と。もちろん作ったものもあるが、そんな気はしていた。
一個一個の醸し出す雰囲気がすごいもん。

トリカブトの煮汁(つまりホットコーヒー)を注文。
でも帰るとき気が付いた。
何時間も滞在したのにこれ一杯しか頼んでいなかったことに(マスター失礼しました!)。
ワケは、マスターとカウンターで隣り合わせになった常連客たちが
あまりにも楽しく接してくれたから。
ほとんどしゃべるか笑っていたような気がする。アッというまの3時間だったんだ。

まるでホイアン(ベトナム)の夜に見た美しい行燈のよう。

これも本物。この子は昔飼っていたサル。
店内のバッファローの頭蓋骨、馬のチ〇チ〇や尾っぽの毛、ノコギリザメの歯、本物の「踏み絵」←超貴重、カエルの剥製、アヒルの頭部分の剥製、 熊の皮、、、本物なのである。

遺言書、古文書は、、、訪問したお客さんの記念感想メモ。

とにかく楽しい時間だった。
マスター「この前の猪の皮は食えんかった、油! あれはさすがにキツカッタ。」
客1「俺噛んでベッて置いといたでしょ。あれ食ったんですよきっと」
マスター「いや違う違う、ちゃんと私焼いて食ったんじゃけん」
客1「でも猪の油は体にいいんですよ、ブタといっしょじゃけん」
マスター「いやいやー」
客2「だったらカレーにすればいいじゃないすか」
客3「おいしいおいしい」
マスター「ほんとに!? ああいってみんなぼくをだまそうとする」




【激注意】
ぼくが一番おびえたのはコレ・・・。
実は本物の人の顔。
「干し首」といって、米軍の人から先代が譲り受けたそうだ。
マスターの話だと、アマゾンの首狩り族であるヒバロー族のもので。犠牲者の頭から頭蓋骨を抜き取って感想させてたものだそうだ。乾燥するが、顔はそのままで大きさは1/3くらいになっていた。うえー!




店内の演出で、爆音の叫び声が突発的に流れるが、基本的に店内で流される恐怖をそそるムードのBGMはビクターの「黒い足音」というレコード。
「この曲、店オリジナルで作ったの?と言われることありますけど、もともとはいまはCDでも復刻で出てるはずですよ」
早速ネットを見ると発見、その場で注文した。
この作品、すごくオカルトな雰囲気満載なんだけど、よく聞くと非常~に独創的なコード展開。そして珍しい楽器も多用しているのがわかった。
実はこの作曲家、山下毅雄という有名な人で、『黒い足音』は1961年のリリース作品(その前に「黒猫」というLPレコードあり)。
「七人の刑事」、「大岡越前」、「ルパン三世」、「クイズタイムショック」などに楽曲を提供したが今はもう故人のようだ。
伴天連では般若心境の曲や虎の吠える声などBGMをいろいろ試したが、結局「黒い足音」が定着したようだ。







マスターが指すのはノコギリ鮫のとんがった部分だったと思う。



いろんなものと目が合う


暗くて写ってないが、本物の踏み絵。

本物の甲冑!

チェア・・・分け合って女性用かな?


これは・・・真っ暗だからカメラ光らせると

暖炉?


頭上のオオトカゲ

突然、奥の客席から、マジシャンがぼくの横にきて、手品を見せてくれた。
手品の腕もすごかったがこのヒヨコちゃんのトレーナー忘れられない。

この店には個性的な客も多そうだ。
これはマスターのスマホに収められた死神客。
場所は店の外に展望所みたいなウッドデッキがあり、そこで撮ったようだ。




一枚ものの立派な長椅子。
この店にあるものはいちいち素晴らしい。

マジシャンたちが寛いでいた奥の客席。
あの灰皿の形は・・・。拡大写真もあるが載せないことにする。







独房(トイレ)にでもいくか。

ドアを開けたら頭部がしずしずと降りてくる・・・。
目が合うような合わないような。
豆タイルが可愛い。かなり古い建物ということがわかる。

ここにも死神。

ところで、以前来たときは先代の藤田喜代男氏(昭和7年生まれ)が体調を崩し臨時休業だった。
先代無き後は、店を4~5年休んだ後に遺志を継ぎ、店をメンテナンスし、息子さんの真基氏がマスターとなりしっかり継いでいる(喜代男氏は最後に「お前潰すなよ」と言い、継ぐことを希望されたという)。
普通の人が考えないような様々なモノを自ら手作りし、唯一無二の空間を作り上げた先代をとても尊敬していて、ぼくも本当にすごい方だと痛感したが、現マスターもひけをとらない魅力が間違いなくある。
そして、貴重なことに、何十年も昔の写真をみせていただいた。
昭和中期だろうか。たしかにこの頃から「その毛」があり、ブレてない。
ちなみに開店は1962年頃、スタンドバーとして開店。でも世の中が飲酒運転が厳しくなって酒を一切やめて途中から喫茶店に転じた。


鬼才と思える先代の若い頃の写真。ヘビをどうにかしているようだ・・・
最初に作ったのは牛の頭蓋骨を店の前において馬車の車輪を置いて・・・店内にもこれらを置いて、ヘビを漬けたものをカクテルで出したりしていた。
アルコールやめて喫茶店にしたら若い子が怖がってキャーといったのでもっと楽しんで
いただこうとスリラー系の物を増やしていった模様。
はく製も独学(売ってないので自分で作るしかない)だった。
手つきが器用なうえ、発想と感がすごい人で、正確に測らなくても絶妙な大きさのものを作れた。筆も絵も才能があった。
基本手作りだったので他と被る事もなく独創的な店内となった。

入店から三時間後。
わざとではないが、この間コーヒーしか頼まなかったことを申し訳なく思う。
でもそれだけ耳も目もフル回転してあっという間だった。

店の展望所から見た夜景。

北海道からはとても行きにくい場所だが、何年後かに絶対再訪したい。
伴天連に何度もいけて近辺の人はいいな。

