江別河川防災ステーションと外輪船と激安食品。





■先日ついに最終回をを迎えた漫画『ゴールデンカムイ』。
自分は生まれも育ちも北海道で、ずっと昔からアイヌ文化に触れてきたので、というか伝統楽器の『ムックリ』の作者・奏者として生活も助けてもらっているので、たくさんのアイヌの知人もいるし、場所も知っているし、このゴールデンカムイという漫画はムックリも登場するので読むことになるのが定めのような存在でして、やっぱり完読しました。





■作者の方は非常に熱心に取材をしたうえで作品を書いているし、なによりストーリーや登場人物が抜群です。

そして作品に登場する数多くの土地などをファンは熱心に『聖地巡礼』しているそうで、今回紹介する『江別河川防災ステーション』もそのひとつ。

ゴールデンカムイ』には主人公たちが石狩川で外輪式蒸気船(外輪船)に乗って江別へ向かうという話が出ています。
その外輪船の原寸模型が
江別河川防災ステーションにあるんです。



■ここが
江別河川防災ステーション。名前が堅苦しい(^^;
この日、ものすごい強風が吹き荒れ、鯉のぼりたちももげそうなほど激しく泳いでいた。

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館内は入場無料。
そしてすぐデーンと見えるのがあの外輪船。
大きくて写真撮るのが大変です。
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ゴールデンカムイ第234話に登場した外輪式蒸気船 上川丸。
杉元・アシリパ・白石・海賊房太郎らが乗船した船です。
作品中に説明がされていますが、両側の水車で水面を掻いて進むため浅い川でも進め、スクリュー船とちがい船底も平らになっているのが特徴。

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アシリパが寝ていた船室
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一階に売店のようなものが見えるでしょ?
ここにあとで驚く羽目になります…
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館内には当時の写真も展示されているんですが、ぼくが訪問したときは「鯉のぼり特集」みたいな展示の真っ最中で、みたかった写真パネルのほとんどは覆い隠されてしまっていました(;'∀')。

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ジオラマもあり。
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■「上川丸原寸大模型」説明版

「上川丸」は4月から11月の間、石狩から札的内(浦臼)間を月に数回就航する定期便で農作物や日用品などの輸送だけでなく、人々の足としても活躍し、石狩川流域の人々の暮らしを長年支えてきました。
中でも、その中継地として発展したのが江別でした。
石狩から江別間の運行時間は、のぼり8時間、下り4時間で、乗船運賃は石狩江別の間が、並等で50銭(現在の2000円相当)でした。働く人々が集まる春には、たくさんの人々で賑わい、江別港は石狩川の寄港地の中で最も多くの人々が利用していました。
この「上川丸」の活躍により、江別は大変な賑わいを見せていました。

製造年 明治22年(1889)年
購入・進水 明治22年(1889)年8月
廃船 昭和10年(1935)年1月
定繋港 石狩国江別川
製造地名 東京石川島
製造者 株式会社石川島造船所
船の長さ 25m
船の幅 6.2m
深さ 1.1m
船の総トン数 60t
船の馬力 24.2(以後の手直しで67馬力を得る)
船の定員 約60名(推定値)
速力 約7.8ノット(推定値)
船員数 船長以下 約8名(推定値)





操舵室
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作者はほんとうに細部にまで正確に漫画の中で再現しています。

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せっかくなのでたくさん置いてある郷土史などもぺらぺらとめくってみます。

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■さて、ひととおり展示物を楽しんだので、一階の売店に寄ることに。
なんだか独特の展示で面白いなぁ。

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ジャガホルって何かなと思い店の人に聞いてみると、じゃがいもとホルモンのことらしいです
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激安なんです、この売店。
まさかここに激安店があるなんてまったく知らなかったよ。
定価の1/4とかざらにありました。びっくり!

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ん!? 『ご自由にどうぞコーナー』だ。わくわく。
「あげるヨ  使ってね また来てね  店長より」

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なんとどなたかが録音したレベッカのカセットテープがあります。
いただいちゃった。
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これ撮るの勇気必要だったげと、ご当地アイドル? 
江別市「非公認」萌えキャラだそう。
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外輪船を見に来たわりに、売店にすっかり夢中になっていた自分です。恐縮です。


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